胸が張る原因
生理・妊娠・出産による胸の張り
胸が張る主な原因は「生理」「妊娠・出産」で、これらが原因の場合、特に問題はありません。
ですが、中には何らかの病気が原因で胸がある場合があり、こうした場合には乳腺外科を受診して検査・診断を受ける必要があります。
その他の原因による胸の張り
乳腺症
乳腺に正常とは違った変化がみられる病気で、胸全体の張り、鈍い痛み、乳頭から分泌液が出るなどの症状が現れます。
乳腺線維腺腫
乳腺にできる良性腫瘍で、10~30代の女性に多くみられます。
はっきりとした原因はわかっていませんが、胸の張り、片方の胸に丸くて硬い痛みのないしこりができるなどの症状が現れます。
乳腺炎
乳腺やそのまわりで炎症が起こった状態で、授乳中の女性に多くみられます。
胸の張りのほか、授乳時の痛みなどの症状が現れます。
乳がん
胸の張り以外に、硬いしこり、左右の胸の大きさが違う、へこみやひきつれなどの症状がある場合、乳がんの可能性があるのですぐに乳腺外科を受診するようにしましょう。
胸が張って痛い時の対処法
規則正しい生活習慣
ホルモンバランスに乱れにより胸の張り・痛みが起こることが多いので、規則正しい生活を心がけて、睡眠不足、暴飲暴食、過度なダイエットなどは避けるようにしましょう。
適度な運動や入浴
また血流を良くすることで症状が抑えられるようになるため、ストレッチやマッサージなどの適度な運動、入浴などで血流を良くしましょう。
冷えも症状が悪化させる原因になりますので、できるだけ温かい食事を摂るようにしましょう。
胸の張り、受診の目安は?
はっきりとした原因がないにもかかわらず、胸の張りが2週間以上続き、痛みや張り感により普段の生活に支障を来しているような場合には、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
乳がんが原因で胸の張りが起こっている可能性もありますので、早期発見・早期治療のためにも、放置せずに検査・診断を受けるようにしてください。
胸にしこりができる原因
胸にしこりができる原因として、乳がん以外にも次のような病名が考えられます。
乳腺症
乳腺症の多くは良性疾患ですが、乳がんとの鑑別が難しいケースもあるため、針生検を行って組織を採取し、乳がんであるかどうか確認することがあります。
線維腺腫
線維腺腫が急に大きくなるような場合には、組織検査を行っても葉状腫瘍との鑑別が難しいことがあるため、切除を検討します。
乳腺炎
炎症性乳がんと、産後に起こる急性化膿性乳腺炎やうっ滞性乳腺炎は、問診にて診断可能ですので、症状などを詳しくおうかがいして適切に診断いたします。
葉状腫瘍
非常に稀な腫瘍ですが、全体の1/4は悪性で、針生検で診断するのが難しいケースもあるため、急に大きくなるような場合には切除を検討します。
乳腺のう胞
基本的に良性疾患なので心配はありませんが、大きくなると中にがん細胞が発生するケースがあるので注意が必要です。
乳管内乳頭腫
乳管内にできる良性病変で、主な症状は血液の混じった分泌液です。
胸にしこりがある時の受診の目安
胸にしこりがある場合、乳がんの可能性もあるので、放置せずにお早めに京都市中京区の足立医院へご相談ください。
特に「授乳中でないのに、しこりがある」「痛みをともなうしこりがある」「しこりだけでなく、発熱などの症状がある」というような場合には、すぐに受診するようにしてください。