脇の下が痛いときの原因
副乳・乳腺とホルモンの影響
副乳とは胸部以外にできる乳頭・乳輪・乳房、また乳腺組織のことで、脇の下から乳房、足の付け根にかけて存在することがあります。
女性の1~6%にみられると言われていて、副乳はホルモンの影響を受けて腫れることがあるため、生理周期や更年期などの影響を受けて痛みを感じるようになることがあります。
また、ケースとしては少ないのですが、副乳に乳がんや乳腺腫瘍ができたりする場合がありますので、硬さが増したり、しこりが大きくなっているようであれば、一度京都市中京区の足立医院へご相談ください。
腋窩リンパ節の感染
腋窩(脇の下)にはリンパ節の重要な拠点があり、これが細菌・ウイルス感染やアレルギー症状などで腫れることがあります。
また、稀に乳がんや悪性リンパ腫が原因で腫れが生じることがあるため、注意が必要です。
乳がんによるリンパ節の腫れは、乳がんのがん細胞がリンパ節に転移することで起こります。
皮膚・神経などの感染や腫れ(粉瘤など)
脇の下の皮膚の毛穴の詰まり、細菌感染などで赤なったり、膿が溜まったりすることがあります。
また粉瘤(アテローム)ができ、赤く腫れたり、膿が溜まって臭いが発生したりすることがあります。
乳がん
乳がんの症状として、脇の下が痛くなることがあります。
脇の下のリンパ節は乳房の近くにあるため、乳がんが転移しやすい部位です。
しこりなどの異変に気づいたら、そのままにせずに乳腺外科を受診して検査を受けるようにしましょう。
脇の下のしこりができる原因
リンパ節の腫れ
脇の下のリンパ節が腫れることで、しこりができることがあります。
乳房にもしこりがあり、さらに脇の下にもしこりがあるような場合、乳がんのリンパ節への転移を疑う必要があります。
副乳の発達
副乳は女性の10~20人に1人くらいの割合でみられ、女性ホルモンの分泌量が増えることで腫れや痛みが生じる場合がります。
副乳は基本的に治療の必要はありませんが、腫れや痛みなどの症状が強く現れている場合には、お気軽にご相談ください。
乳がん
脇の下のしこりがあるからといって、必ず乳がんというわけではなく、多くの場合はリンパ節の腫れであること多く、そのほとんどは良性です。
ですが、中には「潜在性乳がん」と言って乳がんが脇の下のリンパ節に転移しているケースもあるので注意が必要です。
潜在性乳がんは乳腺にできたがんよりも進行が速いのが特徴です。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫とは血液がんの一種で、初期には脇の下や首、足の常などのリンパ節で痛みのないしこりができるのが特徴です。
脇の下が痛い場合の診断方法
視触診にて腫れ・しこりがある部位、大きさ、硬さ、痛みの有無、動きなどを詳細に確認します。
必要に応じて、マンモグラフィ検査や乳房超音波検査(エコー検査)も実施して、詳しく診ていきます。
エコー検査により脇の下のリンパ節の状態を確認し、乳がんが疑われるようなら細胞や組織を採取して生検を行います。
脇の下が痛い場合の治療方法
脇の下の痛みや腫れの原因が副乳である場合、基本的には治療の必要はありません。
リンパ節炎や粉瘤により症状が現れている場合には、抗生物質の投与など、原因に応じた適切な処置を行います。